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演出 浮谷泰史

この作品に初めて出逢った時、これが実在する人間の物語だと知って思わず笑ってしまった。だってあまりにも出来過ぎなのだ。フランクの詐欺の手口も波乱に満ちた人生も、とにかく全てが"嘘"なんじゃないかと思えてくる。だが彼はその冗談みたいな人生の中で誰もが抱える孤独と向き合っていく。彼の姿に、僕はどこか自分を重ねている。自分にもドラマチックな人生が待っているような気さえする。だって今、あなたがこれを読んでくれていることも、広い世界の中で起きた冗談みたいな奇跡なのだから。